エコロジーとエネルギー

エコロジーとエネルギー

エコロジーとは?

エコロジーの本来の意味は動植物の生態、もしくその研究を目的とした生態学を示す言葉です。しかし、一般には人間の生活と自然のバランスを取り融和といいますか、和解をはかる環境保全活動のことを示します。
温室効果ガスなどの問題があり、いつかは枯渇してしまう火力発電から風や地熱、そして太陽光等恒常的に与えられる自然エネルギーへの転換をはかろうという動きもその1つです。太陽光発電の導入を検討されている方の中にも環境への配慮が動機の方も多いと思います。
環境とは関係とも言い直せます。人であろうとものであろうと個性と負う責任の異なる他者が存在するときにそこに関係が生まれます。
例えばバナナを食べる猿と猿に食べられるバナナの間にも食べる、食べられるという関係が成立するのである。バナナのような生命資源とその使役者のバランスは互いに多すぎても少なくても互いにその生態が崩壊してしまう。動物行動学者のコンラート博士の著書『ソロモンの指環』はアクアリウムを例にしてその動きを解説した名著である。その中ではすべての住民が役割を担い、水槽という小宇宙ミクロコスモスを維持している。私達ヒトは文明の発達によってその連環からはじき出されてしまった生き物である。土から生まれ、土に生かされ、土に戻るというごく当たり前の終焉を遂げられない(樹木葬などの自然葬が人気になったのはこのあたりの事情による)いびつさを持ち合わせているのが私達である。経済活動の行き過ぎによって離断してしまった地球との関係を見直し、その連環の中に戻っていくことがエコロジーの意義なのである。

今、地球で起っていること

冒頭から自戒の意を込めてきつい言葉を述べるとすると、環境破壊は地球上の人総員の意志に基づく緩やかな過程を持った集団自殺であるとしか言いようがない。「地球は私達の必要(need)に合致するが、私たちの貪欲(greed)には合致しない」というインドの政治活動家マトハマ・ガンジーの言葉はあまりにも有名である。 今、私たちの周囲で何が起きているかを書くにはこの原稿の数倍の紙幅がいるだろう。温暖化による山火事や飢饉、喘息や環境ホルモンの影響が示唆される人の生殖能力の低下、森林の伐採、乱獲によって徐々に数と種類を減らしていく動植物たち等悲しい事実が毎日報道されている。 環境問題を扱った作品は20世紀初頭から多く出版され、狼の生態などを研究したアメリカの画家、環境活動家のシートンの著作『動物記』は生き生きとした小さな命の有様を描き出す事で私達ヒトの身勝手さと思慮の浅さを逆説的に説いて絶筆である。レイチェル・カーソンの『沈黙の春』アメリカの元副大統領アル・ゴア氏の『不都合な真実』(ドキュメンタリー映画)映画『デイ・アフター・トゥモロー』などがある。また、宮崎駿監督の作品には環境問題を示唆したものが多く、『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』『もののけ姫』『崖の上のポニョ』などが代表例である。家族で映像を見ながら環境について意見を交わす時間を持っていただければ幸いだ。 「人は霊の長なれば地とそれに満ちるものを統治せよ」という考えは西洋人ならではのエゴイズムだと批判されることがあるが、その思想の原典である旧約聖書創世記には「使役して浪費せよ」とはひとことも書いていない事も忘れてはならない。

国のエネルギー政策の行く末

近年、我が国の日常風景にそれまでには無かった事物が加わってきた。瓦に変わって太陽光発電用のパネルが設置された家屋の屋根と、沿岸部や丘陵地帯を車で移動していると目にする海の蒼や山の緑とコントラストをなすかのように屹立する白い風車、風力発電所である。自然エネルギーへの転換が叫ばれるようになっていく久しく、最初は珍しかったこれらのものが当たり前になってきたというのが今日この頃の雑感である。 人の生活から出る地球温暖化の原因になる二酸化炭素などの気体を温室効果ガスというが、各国の上層部はこれを削減する取り決めをこれまでにも行っている。1997年に日本が牽引する形で定められた温室効果ガス削減の議決京都議定書などが代表例である。京都議定書はそれまでは曖昧だった国家ごとの削減目標を数値化して示したことで高く評価されているが、資源輸出および利用の大国ロシアが不参加、アメリカが署名のみで批准しない、当時は後進国だったアジアアフリカの新興国の削減目標値が明確になっていない等の問題もある。日本は1990年を基準として6パーセントの削減を課されたが、工業の発展で現実に排出される温室効果ガスの総量は当時より増えており、実際には20パーセント近い削減が必要になってくるのではないかという声もある。 環境問題解決の先進国としては、ドイツ、スイス(土地のものを土地で消費する地産地消の取り組みがされている。農薬や保存料の減薬や輸送時の冷却コストおよび、排気を減らす効果が期待されている。この取り組みは欧州の他の国にも広がっている)スウェーデンなどの北欧諸国などが筆頭にあげられ、日本の政府筋は何度も視察に訪れている。

自分でできる省エネ法

環境問題への関心の高まりで節電をはじめ、様々な省エネ法が政府や市井の人の手によって紹介されつつあるのが昨今の状況である。この原稿は7月に書かれたものだが、周囲を見渡しても、皆努力をしているようだ。空調の温度設定をあげても涼しく過ごすために昔ながらの手法である打ち水やうちわ等の再評価に加えて、ペットボトルの廃棄数を減らすためのマイボトルや、石油商品の価格高騰により、ショッピングバッグの好調な売れ行きもエコロジーに対する意識の高さを物語っていると言える。LEDライトなど消費電力の低い家電への買い替えを済ませた方も読者諸兄並びに諸姉の中には多いのではないか。朝顔、へちま、トケイソウ等のつる性植物で直射日光を遮るグリーンカーテンなどもメディアなどで盛んに報じられているので実践されているご家庭も多いだろう。太陽光発電のほか、生ごみをバイオの力で分解するコンポスト等の導入を検討する家庭も多く見受けられるようだ。 このように省エネ法には様々なものがあるが、エコロジーの基本はたゆみない学習と無理のない継続だと言われている。いきなり高い目標を設定しても息切れをするだけであるし、どんな手法も間違ったやり方をすると逆効果になる。 例示をすると、夏場はどうしても寝苦しいので寝しなに冷房をつけてしまいがちだ。本当に暑い日には熱中症対策の為に使わないわけにはいかないが、少しでも抑えたいものである。夜間の電力消費を減らすには、日中屋上や路面の照りつけによる温度上昇をいかに抑えるかと、いかに人の身体のリズムに合わせて空調を利用できるかがカギになると言われている。周囲の緑化などである程度照り返しを防げると言われているのでベランダガーデンなど試してみていただきたい。

電気料金の正しい見方

太陽光発電を導入して自家発電をし余剰分を売電するにしても、従来の電気会社から買電する形で家の機能を保つにしても知っておきたいのは電気料金の正しい見方である。世の旦那衆は奥方に家のことをまかせっきりでガス、水道、電気料金を知らない人が多いと聞くが、自分たちがどのくらい電気を使っているは知っておいた方がいい。 各電力会社から送られてくる電力の明細書には、請求月の使用量、請求金額、アンペア数などが記されている。紙面に記されている請求金額は電気使用量にキロワットアワーあたりの価格を乗算した金額と手数料などの雑費と基本使用料の総和を足したものである。明細書を見てみると、料金の欄には朝晩などの時間ごとの加算や、燃料価格の上下によって取られる加算、契約プランによる割引額などが記されている。起床の時間をずらす等価格の高い時間帯に極力電気を使わないようにすることで電気料金の請求額を少しなりとも減らすことができるそうだ。他にアンペアを下げるという手法もあるが、あまり安易にすると掃除機とドライヤーを同時に使っただけでブレーカーが落ち、隣室で使っていたパソコンのデーターがすっ飛ぶと言った悲劇に陥りかねないので熟慮が必要である。 売電をする際にも明細書が送られてくるので太陽光発電の効果を実感するために我が家のパネルが毎月どれぐらい頑張ってくれているかをグラフにして保管するのも良い手法である。


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